輪中会議とは

輪中会議は、新小岩北地区を安全で快適な地域としていくために、地域の方々・行政・専門家・NPOがそれぞれ対等な立場で集い、各々の経験を共有しつつ学びあっていく場です。地域住民、行政、専門家が協働し、防災課題を共有し、未来のビジョンを語り合う定期的な会議として開催されています。

輪中会議の特徴

輪中会議の最大の特徴は、参加者の幅広さと多様性にあります。住民以外にも各町会の代表者、保育園や老人福祉施設などの社会福祉法人、民生委員、消防団、消防署、小中学校、企業、病院などが参加しています。行政からは荒川下流河川事務所や葛飾区が、専門家としては東京大学や芝浦工業大学が参加し、それらのつなぎ役としてNPO法人「ア!安全・快適街づくり」が機能しています。

このように、立場やキャラクター、参加組織、活動内容が多種多様となることで、幅広い視点と力を結集する開かれた会議となっています。地域の安全をこれほど幅広い方々が検討している組織は東京でも稀有であり、こうした活動が総務大臣の表彰を受けたことからも、その意義の大きさがわかります。

プラットフォームとしての役割

輪中会議は、単なる情報交換の場ではなく、地域の「共有」の場であり、プラットフォームとして機能することを目指しています。参加者がそれぞれの立場でそれぞれの関心に基づいてそれぞれの方法で取り組み、それが全体として大きな流れになっていくことが望ましいと考えています。

この地域では「輪中会議」という定期的な話し合いの場があることで、相互の触発、経験や情報の共有が生まれ、緩やかな連携ができています。輪中会議をペースキャンプやプラットフォームのようにして、さらなる多様な取り組みが始まり、新たな連携も生まれています。このまれにみる良い循環が、地域の力となっています。

輪中会議が目指すもの

現在は荒川が上流で決壊した場合など大規模水害に対する避難を中心に、各々の立場で情報を共有し連携の方策を模索していますが、将来的には大震災への対応との違いも議題とする予定です。輪中会議には地域における多様な専門家との新しい協力関係づくりを形にしていく場としての役割も期待されています。

また、輪中会議のミッションとして次のような目標が設定されています。

減災まちづくりに関する体験や知恵の共有

継続してきた円卓会議の成果を、ネット等を通じて発信することで、新小岩北地域から減災まちづくりに関する体験や知恵を発信します。

シンボリックなイベントの実施

活動のすそ野を広げるために、中川において防災力向上に向けたボート訓練競技など、地域全体が参加し、交流できるシンボリックなイベントを実施します。

住み続けるためのまちづくりプログラムの展開

輪中会議のメンバーが、様々な関係者(消防、福祉、医療、防災)とともに、輪中会議をプラットフォームとして活用し、防災・福祉・医療・教育の視点を組み合わせた住み続けるためのまちづくりプログラムづくりを実施します。

輪中会議の重要なキーワード

輪中会議の活動には、いくつかの重要なキーワードがあります。

内発性

行政や外部からの押し付けではなく、自分たちで必要と思うから取り組むという、地域の内側から湧き上がる主体性を大切にしています。

自律発展性

活動しながら発展していく、雪だるまが転がりながら大きくなっていくという、一度限りではなく継続的に発展していく仕組みを目指しています。

多様性

これからの活動のエンジンとなる多様性を重視しています。参加者がそれぞれの立場でそれぞれの関心に基づいて取り組み、全体として大きな流れを生み出します。

総合性

防災だけでなく、高齢者福祉、医療、教育など複数の課題を合わせて総合的に考えていく視点を大切にしています。防災と高齢者福祉も問題の構造は同じであり、別々に考えるよりも一緒に考えていくことがより効果的な解決策につながります。

防災こそ「ワクワク」するまちづくり

輪中会議では、防災訓練を賽の河原の石積みのように感じるのではなく、防災こそ「ワクワク」するまちづくりを広げていくことを提案しています。例えば、東新小岩7丁目市民消火隊による「俺たちの朝旅」は、ボート操船技術向上への取組みが新しいまちの発見につながっていくチャレンジとなっています。

中川において防災力向上に向けたボート訓練競技を行うといったように、防災を楽しみながら地域の絆を深め、実践的な技術を身につける取り組みが展開されています。

輪中会議の発展

輪中会議は、開催当初以来、参加団体も確実に増え、輪中の「輪」を拡大させながらの活動が一層進んでいます。町内会中心のワークショップから、子供たちや父兄、災害弱者とそれを支える人達、企業、大学、医療など幅広い多様な関係者が参加できる発展的な場へと変革を遂げてきました。

第8回輪中会議では、初めて保健所、医師会の方々が参加し、地域内に新たな病院ができることをきっかけとして、被災者の担架救護訓練のような実践的な訓練を、消防、医師会も協力して実施することが提案されました。このように、輪中会議を通じて地域における多様な専門家との新しい協力関係づくりが進んでいます。

輪中会議への参加

輪中会議は、地域の安全と快適な暮らしのために、多様な立場の方々が対等に意見を交わし、学び合う場です。地域に関心のある方、防災やまちづくりに興味のある方の参加をお待ちしています。